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2025
年に1度、自分の近況を知らせたりお世話になった方へ感謝の気持ちを伝える大切な年賀状。知っているようで意外と知らない、年末年始のご挨拶のマナーや年賀状を作る際に気をつけたいポイントをご紹介します!
年賀状は、12月25日までに投函すると元日に届くといわれています。
松の内(一般的には1月7日まで)以降は寒中見舞いとなるため、遅くても松の内まで、理想は元日、できれば三が日のうちには届くよう準備しましょう。
また、通常はがきを使う場合は、「年賀」と朱書きを入れず投函すると、年内に配達されてしまうのでご注意を。
なお、配達前であれば、誤って投函した年賀状を取り戻すこともできます。詳しくは、直接年賀状を出した郵便局窓口まで。
2025
年賀状は、
次の5つの要素が入るよう組み立てましょう。
1. 新年を祝う賀詞や挨拶
2. 昨年中の感謝・お礼、今年もお付き合い、
ご指導を願う前文
3. 近況、抱負、想いなどを伝える本文
4. 相手の健康、幸福などを願う結びの言葉
5. 年号・日付など
【文例】
1. 謹んで新年のお慶びを申し上げます
2. 昨年中は大変お世話になり ありがとうございました
3. 家族一同元気に正月を迎えております
4. 皆様のご健康とご多幸と心よりお祈り申し上げます
5. 令和○年元旦
日本は元来、毛筆文化で句読点を打つことがなかったこと、また、お祝いごとや喜ばしいことには区切りをつけないということから、「、」「。」などの句読点は、使わない方がよいとされています。
改行や一文字分開けるなど、読みやすくなるよう工夫するとよいでしょう。
年賀状は、新年を迎える喜びやお祝いする気持ちなどを相手に伝えるものです。
新年にふさわしい、明るく晴れやかな言葉を使うようにして、暗く不吉なできごとを連想させる言葉は避けましょう。
年賀状に使わない方がよい言葉や表現をまとめました。
【忌み言葉】
去年、終わる、衰える、切れる、落ちる、離れる、病む、消える、枯れる、苦しむ、壊れる、崩れる、倒れる、失う、滅びるなど
※去年の「去」は、去る、離れるという意味があり、縁起がよくないので使わないように。「昨年」「旧年」を使いましょう。
賀詞とは、年賀状の文頭に記す、お祝いの言葉です。
賀詞にはさまざまな種類があり、それぞれ意味があります。
年賀状を送る相手に合わせて選びましょう。
1~2文字の賀詞は、目上の方へは敬意に欠けるため、4文字以上か文章で送りましょう。
文章や英語は相手を選ばず使えます。
まちがえやすいのが賀詞を重複して使ってしまうこと。
例えば「一月一日 元旦」。「元旦」は元日の朝のことを指すので、「一月一日」とほぼ同じ意味です。使う場合は「一月一日」か「元旦」のどちらかで。ちなみに「旦」は地平から太陽が出る様子を表わした漢字といわれています。
また、「新年あけましておめでとうございます」は「新年」と「あけまして」の意味が重複しているので、「新年おめでとうございます」が正しい使い方です。
【宛名の書き方】
1. 住所
郵便番号、小枠の右側2つの中心に合わせて書き始めます。番地などの数字は、縦書きの場合は一般的に漢数字で。マンション名等はできれば省略せず、住所より一回り小さめに。
2. 名前
郵便番号、大枠の中心に合わせて大きめの文字で書きます。夫婦や家族連名は、それぞれの名前に敬称をつけましょう。家族全員宛てなら、「ご一同様」とします。
3. 差出人
裏面に記載するなら、宛名面には不要。宛名面縦書きの場合は、郵便番号の幅におさまるように。
【宛名書きルール】
1. 筆記用具
毛筆や万年筆が理想ですが、書き慣れていなければ
筆ペンや水性ボールペンがオススメ!
2. 色
黒が基本ですが、青でも可。
薄墨は弔事用なので使ってはいけません。
ビジネス年賀状は、会社の印象を左右するだけでなく、取引先や顧客との良好な関係を維持するためにも効果的です。
特に、店舗やサービス業にとっては重要な販促ツールにもなりますので、有効に活用しましょう。
【ビジネス年賀状のマナー】
1. 元旦、遅くても仕事はじめには届くよう、
早めに準備する
2. 役職、敬称など宛名の書き方には十分注意する
3. 短くても心をこめて、
手書きでひとこと添えるようにする
年賀状には、書き損じがつきもの。
手書き部分はもちろん、プリンター印刷の失敗もよくあります。書きまちがえた場合、修正ペンを使ったり、二重線を引いたりするのはマナー違反。新しい年賀状に書きなおしましょう。
書き損じはがきは、郵便局へ。
所定の手数料を支払えば、切手や郵便はがき等に交換してくれます。なお、切手部分が破損していたり、宛名不明で戻ってきたはがきは交換できません。
また、誤購入や年賀状購入後、身内に不幸があって年賀状が出せなくなってしまった場合は年賀はがき販売開始から終了日までに限り、手数料無料で切手や郵便はがきに交換できます。
ただ、昨年の余った年賀はがきは、今年の年賀はがきへの交換はできません。書き損じはがきと同じ扱いとなります。余ったはがきは、懸賞や寄付に活用するという手段もあります。
メールやSNSの急激な普及により、最近では年始の挨拶をメールなどですませてしまう「デジタル派」な人も増えています。
手軽に送ることができたり、住所を知らない人にも送れたりと、たしかに便利なツールではありますね。
でも、こういう時代だからこそ、あらためて年賀状のよさについて考えてみましょう。
1. 元旦に自宅に届いて、1枚1枚ながめる 「ワクワク感」
2. メールやSNSにはない 「手書きのあたたかさとリアル感」
3. 年賀状をきっかけに 「1年を振り返り、つくる楽しみ」
4. 年賀状をつくることで自然とできる 「自分の歴史や記録」
5. ごぶさたしている人とできる 「年に1度のつながり」
6. 日本の伝統、風習、マナーを 「次世代へ継承」
7. なにより感じることができる 「お正月の雰囲気」
年賀状とは、送る人のこだわりがあらわれるもので、それぞれの個性を感じとることもできます。
しばらく年賀状を送っていなかった人、今後やめようかなと思っている人、SNSにはない、年賀状の魅力をいま一度思いなおしてみませんか?